新人設計者へのエールは「苦しい体験を味わうのだ」>よりすぐりのメンターコメント6選を公開します
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ようこそ。
前立腺癌から生還したアラカンじじいこと、
機械製図技能士2級の フラッター49 です。
苦しんでいる新人をなんとかしたい
例えば、あなたの職場の新人君が苦しい状況に直面していたとします。
様々な苦境を乗り越えて成長してきたあなただったら多分「こんなのまだまだ大したことねぇ。今の内、充分に味わっておけ!」とエールを送りたくなりますよね。
僕もメンターとして(新人設計者の)研修レポートに書き綴(つづ)られた苦境をしばしば目にします。
そして、どんなコメントを書けば、苦しみを味わいながらゴールへ向かって走ってくれるのだろうか?と頭を悩ませてきました。
さらに昨今では、コンプライアンスの締め付けが厳しく、“パワハラで密告されるぐらいなら差しさわりのない程度の常識的な文章でとりあえずコメント欄を埋めておこうか”とついついメンターという役割さえ放棄しがちになってしまいます。
でも、こんなへっぴり腰ではダメですよね。
先人の熱い思いは絶対にぶつけてみるべきですよね。
新人へのメッセージは ⇒「苦しみを味わえばいい」
そこで、過去に僕が実際に書いたメンターコメントを6件公開させてもらいますので、あなたの参考にしてもらえればありがたいです。
《短い動画もあります…》
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註)僕の会社は電機メーカの子会社で、研修報告書を書いた新社会人のエンジニアは水車発電機を設計しています。
(ちなみに僕の専門はタービン発電機ですので、水車発電機のことはほとんどわかっていません…)
①「これぞまさに設計者」
このシチュエーションを味わえ
【研修レポートの一文】
○月19日 (月) 水車発電機生産設計OJT
△△電力□□発電所 固定子コイル入れ図
作成○月20日 (火) 水車発電機構造設計OJT
△△電力□□発電所 固定子コイル入れ図
作成○月21日 (水) 水車発電機構造設計OJT
△△電力□□発電所 固定子コイル入れ図
作成○月22日 (木) 水車発電機構造設計OJT
△△電力□□発電所 固定子コイル入れ図
作成○月23日 (金) 水車発電機構造設計OJT
△△電力□□発電所 固定子コイル入れ図
作成※筆者説明…要は一週間、同じ仕事をしていたということです。
【感想】
今週は、△△電力□□発電所 固定子コイル入れ図の作成を行った。
また、同時にコイル入れ計画を進めた。
本来はコイル入れ計画→審査→図面作成→照査→検認というフローで行うのが原則であることを学んだ。
しかし、今回は図面発行期限の都合で図面作成とコイル入れ計画を同時に進めてしまった。
結果として、ミスを多く出してしまい、手戻りが多く発生してしまった。
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【僕のメンターコメント】
丸まるべったり
>『固定子コイル入れ図作成』 だけの一週間でしたね。毎日何をやっているか訳がわからなくなる僕から見れば、一週間集中して1つの仕事のみに取り組めるという「これぞまさに設計者」というシチュエーションを味わえるのは、うらやましい限りです。
>『図面発行期限の都合』で計画と図面作成が同時進行となってしまったようですが、実はよくあります。
僕は「期限」に振り回され続けたお陰で“期限がギリギリまで迫ってきてお尻に火が付かなければやる気スイッチが入らない”という変な体質になってしまい、元に戻らなくなりました。
スイッチを入れたくても入れ方がわからないというのは、なんとももどかしいものです。
こんなことにならないように目先の期限に惑わされず、工事全体を見渡しながら仕事を進めていく習慣を付けましょう。
《短い動画もあります…》
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②速度にこだわるな!
手にした喜びを感じ、
味わうことが設計者の幸せ
【研修レポートの一文】
図面作成は、作業速度の向上を意識して作業していますが、成果は芳しくありません。
原因は主に、作図中に寸法の決定や記載する注意事項等の根拠を探すことに時間を取られているためです。
次回以降の作図開始時には、必要な情報を集めきることを意識します。
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【僕のメンターコメント】
>『根拠を探すことに時間を取られて』『作業速度の向上を意識して』も『成果は芳しく』ないので、これからは、
>『必要な情報を集めきることを意識』するんですね…(せっかく、やる気になっているところへ水をさすようで申し訳ないのですが…)
今は新人だけの特権を大いに生かして、速度にはあんまりこだわらなくてもいいのではないのかなと思います。
時間の浪費はいとわず、ああでもないこうでもないと、もがき苦しんでやっとたどり着いた“たわいも無いたった一つの寸法”であっても、誰でもなく自分の力でそれを手にすることができたその喜びを感じ、味わうことが設計者のささいな幸せなのです。
それがあるからこそ、設計というなりわいに少しずつ愛情がわいてくるのではないでしょうか?
確かに未熟な自分にあせってしまいますが、わずかでも成長できている自分を感じながら前へ前へと進んでいけば、速度は後からいくらでも身に付いてきます。
《短い動画もあります…》
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③気持ちのいい体験を何回でも
味わいたいから実行できる。
【研修レポートの一文】
…○○発電所の案件では、コイル素線の手配量の計算をおこなった。
5月の研修の際に計算を一通り行ったが理解できていなかった。
素線の手配は今後も必ず行う重要な部分であり、…
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【僕のメンターコメント】
註)ちょっと、くど過ぎたかも…
>『5月の研修の際に計算を一通り行ったが、理解できていなかった』 のは訳もわからず必死でやっていたのですから、ある意味、当然だと真摯に受け止めてもいいのではないでしょうか。
今後はこんな(→何回も同じことを上司や先輩に聞くのは恥ずかしい)思いをしたくないないですよね?
そうであれば、これからどうすれば良いのかが見えてきますよね。
苦労してやっと手に入れた貴重な情報を未来へ生かさない手はありません。
その場限りの記憶だけでは限界があり、記憶だけにとどめておくのはもったいないです。
数か月後(あるいは数年後)の自分が困らないように、思いやりの気持ちで「次も同じようにできるか?」を意識しながら(自分があたかもコレクターになったような気分で…)一旦立ち止まってよく噛み砕いて“自分のためのマニュアル”を蓄積していくべきだと僕はおすすめします。
その“コレクション”の内の何個かでも後の自分の役に立ち、「よくぞあの時、忙しいのに立ち止まって、時間を掛けて残しておいてくれた…」と、過去の自分へ感謝できるのは、なんとも気持ちのいいものです。
そして、それを何回でも味わいたいから、実行できるのです。
《短い動画もあります…》
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④お手上げ状態でも逆にチャンスかも?
【研修レポートの一文】
○○電力の案件については、温度測定センサー配置図の作成に着手しました。
現在、配線ルートの決定について苦心しています。
配線ルートは固定子枠の構造と端子箱の位置に依存するため、まずは固定子枠構造の把握に注力します。
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【僕のメンターコメント】
今の△△君の力量なら、
>『配線ルートの決定』 ぐらいの計画であれば、すんなりとやり遂げて当り前はずなのでしょうが、さすがに、>『固定子枠の構造』 は複雑過ぎて、ある程度理解を深めてからでなければお手上げ状態ですよね。
次々とわからない分野が目の前に現れて、歯がゆい面もあるかもしれません。
しかし、逆に今は“仕事の幅を広げて一人前になるチャンス”ととらえて、貪欲に少しずつでも前へ進みながら、様々な分野を吸収していくだけでいいです。
《短い動画もあります…》
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⑤思考回路の切り替えは難しい。でも、
オールラウンドプレーヤーへの近道だぞ
機外口出し線と短絡バーの取り合いで接触電流密度が基準を満たせていないなどの問題が残りました。
原因としては、事前準備として○○部分の構造を把握しきれていなかったことと、初めに絶縁距離や電流密度の基準を考慮できていなかったことがあげられます。
基礎図の作成については、鉄筋配置図が読図できず…
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【僕のメンターコメント】
僕だけなのかもしれませんが、機械系の人間にとって
>『電流密度』とか『絶縁距離』
がどうのこうのとか言われても、もひとつピンと来ないんです。たいがいは「何それ?壊れずにちゃんと動いたら文句ないっしょ」としか思えません。
つまり、機械系の人間が一時的に電気系の思考回路へ切り替えるのは、なかなか難しいことなのです。
(僕は電気が大嫌いで生理的にも受け付けないので、特にその傾向が強いです。)今、○○君が目指している「一人前のエンジニア」に少しでも近付くためには…
電気的な面や(これも今週のレポートに出てきましたが→)『基礎』 などの土木的な面でも、条件が十分に満たされているか常に目を光らせることが要求されて、本当に大変です。
しかし、大変である反面、広範囲の知識を身に付けることができて、ユーティリティーと言うかオールラウンドな設計者に近付ける可能性が高くなりますね。
《短い動画もあります…》
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⑥困難であればあるほど、
失敗しても完成できた時の
満足感は自分だけのもの
【研修レポートの一文】
…また、複数の発電所の実績を参考にしましたが、例外的な設計が多く、根拠が明確でないまま作図してしまった部分が多くなりました。
まだ図示の方法について理解しきれていない部分も多いため、方法が記載された資料を探し、それを用いて学習します。
また、他の発電所について、機器結線図を作成する機会があればやりたいと思います。
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【僕のメンターコメント】
>『複数の発電所の実績を参考にしましたが例外的な設計が多く、根拠が明確でないまま作図してしまった』 のは残念でしたね。
しかし、このお陰でかなり力を付けることができたのではないかなと思います。
ややこしくて、困難で、放り投げたくなりそうな仕事であればあるほど、例え途中で失敗したとしても、なんとか完成までこぎ着けた時の満足感というか、達成感というか、充実感は自分だけが味わえるもの(誰かにわかってもらおうと説明しても難しいもの)ですよね。
この経験があるからこそ、
>『機会があればやりたい』 と次もがんばってみようかなという気持ちに切り替えられるものなのです。
《短い動画もあります…》
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《僕の答え(コメントの書き方)は次ページで》
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